私は、それ以上追及せずに口にチャックをしたけど、しばらく音怜くんとの間に
沈黙が流れる。
ど、そうしよう……、雰囲気悪くしちゃったな………。
さっきまで、「つぼみちゃんのドレス姿とか見て見たい」って言ってくれたのに。
「………私も、音怜くんのバスケ姿見て見たいなぁ」
気が付いたら、私は思った事をそのまま口に出していた。
───、って何言ってるの私っ!?
気が付くのも遅し。
音怜くんは目をまん丸にして、私の顔を見ている。
「えーと、その……」
急いで言い訳をつくろうとしても、頭の中では全く思いつかない私。
そうこうしている内に正門が見えて来たので、私は「じゃ、じゃあね」とだけ
言って去った………つもりだったんだけど。
がしっと、力強い手で私の手を掴む音怜くん。
びっくりして、音怜くんを見ると、彼はちょっと照れ臭そうにこう言った。
「そ、そんなに見たいんなら、見学だけでもしてったら?」

