あ~、中身なんだろうっ、凄い楽しみ………!
ほくほくしながら、スクバにそっとしまい終わると──。

「ねぇーっ萩山くん、今日午前中で帰れるし、合コンにでも行かない?」
「おーっ! マジで行く行く、でも俺たちのグループだと、女子足りないんだ
よなぁ」

萩山朝陽(はぎやまあさひ)くんは、チラリと私と理々乃ちゃんを見る。

それだけで、自分の心臓が飛び跳ねたのが分かった。

「なぁ! 城守と川高、放課後一緒に遊ばない?」
朝陽くんは、私たち2人の間に割って入る。


「ごめんね、私、委員会の集まりがあるの。だから、ちょっと無理かな」
「そっかぁ~、城守さん忙しいんだな」

がっくりと肩を落とす朝陽くんを見て、彼は私より、理々乃ちゃんの方が来てほしかったみたいだ。


「じゃー、川高はどう?」
「えっ、ご、ごめん。私、賑やかなのは苦手でっ………」
「いーよ、いーよ川高、話し聞いてくれただけでも嬉しいよ。じゃあな」