それから、音怜くんとは学校で何度もすれ違った。
けど、自分から話しかける勇気はなんだか出なくて。
音怜くんも私を見ると、すぐに視線を逸らしちゃうし。
…………どうしてだろう? 嫌われたこと私したかなっ…………?
そんな日が続いて、2週間が過ぎた。
そして、4月の月末。
「わーっ! ど、どうしよう~!!」
私は、1人自分の部屋で叫んでいた。
理由は、来月の5月6日の理々乃ちゃんの誕生日プレゼントのこと。
理々乃ちゃんは、私に凄くオシャンティーな贈り物をしてくれた。
彼女にはバレたくないので、私は誰にも相談せず、あれこれ考えてた。
今度は私も、彼女に喜んでもらえるようなモノを用意しようっ、と意気込んでいたんだけど………。
「ダメだ……、全然足りないようっ………」
雑誌やネットで、コレいいな、と思っても、どうしても予算をオーバーしてしまう。
高1のとき、私はバイトをしたことがあったけど──。