私は、音怜くんに伝え忘れたことがあって、メールでこう打った。
【連絡通路前に来て! 私、待ってるから】
本当は直接言いたかったんだけど、当の本人は机に顔を伏せて、眠り状態。
起こすのも、周りの視線が気になって、それも出来なかったんだ。
しかも、クラスメートたちは、私が音怜くんと再び付き合うことになったのを
理々乃ちゃん以外知らない。
もし、私が音怜くんを起こしたら怪しまれるだろう。
私は教室をでて、連絡通路のドアを開けて、横の広がる芝生の上に体育座りを
する。
日がちょうど私のいる場所にあたってぽかぽか温かい。
思わず眠ってしまいそうになったけれど、私はハッとして、自分の頬をペシペシ
叩いた。
そして、まだかなぁ、とそわそわしていると、ようやく待ちに待った彼の姿が
現れた。
「音怜くん!」
「つぼみちゃんかぁ、ふあっ」
音怜くんは相変わらずあくびを一つする。
「で、呼び出した用事は一体何なのー?」
「あっ! あのね、ちょっとこっち来て、音怜くん」
「…………?」
彼の制服の裾を掴んで、誘導する私。

