じれじれ王子と心の蕾。




「だって私たち、もうライバルでしょ? 音怜くんを独占できる権利、欲しく
ないの?」
「うっ、そ、それは……」

私は思わず顔を赤らめた。
だってそうでしょ? 目の前に本人がいるんだから、『独占したい』とか恥ずかし
い言葉はひかえてもらいたい。

すると、突然理々乃ちゃんの顔が二ヤつく。

「この期に及んで、まさか、恥ずかしいとか思ってないでしょうね?」
「わわわ、わかったよ!! 理々乃ちゃんの提案に賛成! 大賛成!!」


私は、思わずそんなことを言った。
けれど………、私は音怜くんに選んでもらえる自信は正直なかった。

幼稚で子供っぽい私と一緒にいると、本当は疲れるんじゃないかとか、迷惑かけ
たりしたんじゃないかとか、そんなマイナスな考えが頭を駆け巡るんだ。

対して理々乃ちゃんは、しっかりしてて、大人っぽい。さらには、勉強も運動
も出来ちゃう、男女から憧れの的。


結果は目に見えているけれど───、私は今度こそ心の中で覚悟を決めた。


「ふふふっ、覚悟はできたみたいだね? どんな結果になっても恨みっこ無し
だよ?」