音怜くんと養護教諭の先生が、何か話しているのが耳に届いた。
私は思わず息を呑んでそれを盗み聞きする。
「じゃあ、今日から彼女には近づきません……。これは全部俺のせいですから」
「そう、そうしてくれると、私たち教職員も助かるわ。じゃあこれからは、川高
さんは私たちが、キチンと守るってことで、それでいいいわね?」
「…………はい」
ガラガラッと音怜くんか、それとも養護教諭の先生が部屋から出て行く音。
会話の内容は、ほぼほぼ理解できた。
これから私がどうするべきか、音怜くんがどうするべきか。
理解できたんだけれど────。
私はただただベットに座って呆然としていたのであった。