じれじれ王子と心の蕾。




男の二人は顔をさーっと青くして、地面にへたばっていた。


男たちと距離をとると、ちらっと横目で彼らの姿を見る音怜くん。

「もうちょっとこらしめてやろーかな………?」
ストン、と私をようやくおろしてくれたあと、音怜くんは指をポキポキと折り曲げ
ながらそんなことを口にした。

ま、まだお怒りモードですかっ!? 音怜くんっ……!?


私は心の中ではひえぇっと怯えながらも、彼を一生懸命になだめた。

「だ、大丈夫だよ、音怜くんっ……! もうさすがにあの人たちも懲りたよっ
………!」
「…………は、そうなのー? 全然俺にはそう見えないけどー?」


意外な物でも見るような目をする音怜くんは、首を傾げていた。



だだだっと逃げる足音が聞こえて、私はその方向を見る。

「もう、音怜くん心配症だなぁ、ほらっ、もういないよ。あの人たち」
「………そうなの? あ、ホントだー」


音怜くんはきょろきょろと辺りを注意深く確認する。