じれじれ王子と心の蕾。




「え!? あの音怜くんが!?」
「う、うん、私も最初は驚いたけれど…………、すごく嬉しかった」

私は、まるでぽっと効果音がついたように、顔を赤くする。

理々乃ちゃんは、にやにやしてこう言う。
「もー! つぼみったら、すっかり恋する乙女だね~!」

「こ、恋する乙女?」

私が疑問形にして言葉を返すと、彼女はふふっと笑った。

「そー、今まさにつぼみは、それがぴったり!」
「ちょ、理々乃ちゃん声大きいよっ………!」


「あー、ごめんごめん」
笑顔で謝る理々乃ちゃんだったけど、ふとその表情が違和感を感じる私。

なにか、隠してるような…………、そんな気がしたけど、「気のせいだよね」と
心の中で私は呟いた。

私は、横で男バスの練習試合を見ている理々乃ちゃんに、目線をやる。


低めに左右にくくったツインテールがよく似合う、目がパッチリした美少女。

頭がよくて、高一の冬のとき、みんなの前で成績優秀者として表彰された。