ブンブンと首を左右に振る。
それから私はただひたすら教科書をヒントにしながら、ノートに答えをシャーペン
をはしらせていた。
そして次の日。
今日の天気は、見事な晴れだった。
私はさささっと学校に行く支度を済ませて、リビングにいるお母さんとお父さんに
「行ってきます!」と言って玄関を出た。
「はよ~………、つぼみちゃん」
音怜くんは、玄関前に立っていて、眠たそうな目を片方手で擦る。
「おはよう! 気持ちいい朝だねっ!」
私は思った事を何気なく言ったつもりなんだけど…………。
「つぼみちゃん、今日なんだか張り切ってるね。」
ぎくっと効果音が付きそうなくらい、私の身体は反応した。
「いや、あの、音怜くんのバスケ姿また見られると思うと、嬉しくなっちゃって!」
「…………? そう? ならいいんだけど」
音怜くんはそれ以上追及してこない様子に、私はホッと気づかれないように息
を吐く。