「ちょっと、あんたたち邪魔しないでよ!」
パッと斎藤さんの手が離れて、私は解放された。
私は、崩れたボレロカーディガンを整えて、ホッと安堵する。
斎藤さんのグループの子たちが、彼女より冷静な性格で良かった………。
「ふ、ふん!! とにかく川高さん、私はあなたが音怜くんの彼女なんて絶対
認めないからね!!」
眉間にシワを寄せる斎藤さんは、鋭い目がますます鋭くなりながら、私を見て
そう言葉を吐く。
茶髪の髪の毛先を指先でくしゃくしゃにする彼女は、くるりと背を向けた。
「私と会ったら再度聞くけど、次もし、音怜くんと付き合ってたら、ただじゃおかないから!! …………おぼえておきなさい!!」
捨てゼリフを吐いて、コツコツと靴音をたてながら、斎藤さんは暗闇の中へ消えて
いく。
一緒に来てた女の子たちも、私を一瞥してから、「サイト―ちゃ~ん!」とその
背中を追いかけた。
斎藤茜さん──………、だっけ…………?

