「………」
「あらら? 川高さん自分がバカなの自覚してショックで何も言えなくなっちゃったかしら?」
「………て、よ」
「………は?」
私は、再び斎藤さんと、うしろに立っている女の子たちの顔を見る。
「私はバカにしてもいいけれど、音怜くんはバカにしないでよ!!」
「………っ、」
私の突然の主張に、おののく斎藤さんと、女子たちだったけど、私は話すのをやめなかった。
「あなたたちは、自分を音怜くんのファンだと思ってるみたいだけれど、普通は
好きな人を、けなしたりなんかしない! あなたたちは、確実に音怜くんを騙していると思うよっ!」
斎藤さんの表情が、イライラからみるみる内に怒りへと変わる。
「うるさいわね! このっ………!」
「きゃっ!」
胸ぐらを斎藤さんに捕まれる私。
「ちょ、ちょっとサイト―ちゃん! 外ではさすがにまずいって!」
「暗いから顔はそんなに見えないでしょ!」
グループの女の子たちは、さずがにヤバいと思ったのか、慌てて斎藤さんと私の
あいだに割って入って、止めに入る。

