じれじれ王子と心の蕾。





斎藤さんとやらは、ずいっと腕を組んで私の前に仁王立ちする。
私より、ちょっと身長が高い斎藤さんは、見下すように私を見下ろしていた。


「………川高さん、あんた音怜くんと一体なにしてたの?」
「ええっと……、ただ偶然会って、ちょっと話してただけ、です………」

私は、斎藤さんに事実を言う勇気が無くて、そう誤魔化した。

だけどそれが逆効果だったみたいで、斎藤さんはますます面白くない顔をする。


すると、彼女の後ろにいた斎藤さんのグループと思われる女子たちが口出しした。
「そんな嘘、バレバレ~」
「あなた、そんな恰好してて説得力ないわよ~」
「この、小心者~」

う、ううっ………、言葉が痛く感じるっ…………。

私が身を縮こませていると、斎藤さんが口を素早く開いた。

「私たちはね、音怜くんのファンクラブのグループで、ちなみに私が会長を
務めているの」
「あ、そ、そうなんですか…………」