階段の横には、『ペンギンの大地へようこそ!』と石のモニュメントに、文字が彫られている。
どうやらここが入口みたいだ。
私は音怜くんと階段を上りきると、“ペンギンの大地”の意味がようやく分かった。
左右も前後も、ペンギンだらけで、好きなだけ好きな角度から見渡せる。
そして、なんといっても、ペンギンとの距離がすごく近い。
ペンギンの空間の中に通路を作るとか、考えた人は天才だ。
「このペンギン、なんていう種類なんだろう?」
「フンボルトペンギンだって、ここに書いてあるよ」
横の方にプラスチックのプレートがあり、それをチラリと見た音怜くんはそう
答えた。
それから私は、またパシャリと写真を撮って、ペンギンたちを観察。
音怜くんはと言うと、「疲れた」と石のベンチで休憩中だ。
しばらく、私はウロウロと他の身に来た人たちと、ぶつからないように歩き回る
こと数十分。
ペンギンの輪の中に入って作業していた飼育員さんが笑顔で叫ぶ。

