音怜くんは普通を装ってるけど、でも内心ヒヤヒヤしているよね。私がしっかりと
お父さんから彼をフォローしなくっちゃ。
私がそう強く思っていると、じろりと視線をこちらに向けるお父さん。
心がびくりと跳ね上がる。
父の顔は、かなりご不満な様子で、組んだ両手を顎にのせていた。
そして、ゆっくりと口を開く。
「二人はいつから交際してるんだね?」
「それは──、」
「俺たちは、一ヶ月前は友達の関係でしたけど、昨日、恋人同士で付き合うこと
になったばかりです」
私の言葉を遮り、音怜くんがそう発言した。
音怜くん、庇おうとしてくれているんだなと思ったけど、私も守られてばかりじゃ
ダメだと思って彼の後に続いて言う。
「うん、音怜くんは私に対してものすごーく優しいんだ。まぁ、たまにケンカも
しちゃうけど。私はそんな音怜くんが大好きなの」
自分の頬がじんわりと熱くなるのが分かった。
お父さんと、音怜くんは目を一瞬見開いて私を見る。

