じれじれ王子と心の蕾。




───がちゃん!

荒々しく玄関のドアが閉まる音。

「ちょっと待て!! どこに行くんだつぼみ!?」
「お、お父さん………!?」

私と音怜くんはほぼ同時に振り返ると、そこには息を切らした、お父さんが
立っていた。

顔は青ざめていて、身体もわなわなと震えている。
そして、音怜くんを指さして言った。

「この男は一体だれだ!!?」


ど、どうしよう………、お父さんに見つかっちゃった!!

おろおろする私と対象的に、音怜くんは平然とした態度を崩さない。

「つぼみちゃんと、お付き合いさせてもらっている近松音怜です」
「な、なんだとぅっ!? 彼氏が出来たなんて、聞いて無いぞつぼみ!」


私の腕を掴んで、お父さんは、私を音怜くんからひきはがず。

すると───。

「あら……? 川高さんち、一体なにやってるのかしら?」
「朝から、うるさいな。せっかくの休みだっていうのに、騒々しい」