私があえて“友達の家に上がらせてもらってる”と言ったのもその為。
もし、私が“彼氏の家”なんて言ったら、お父さんは絶対に反対するだろう。
お母さんに、『誰の家にいるのかしら?』なんて聞かれるんじゃないかと思ってた
けど、その心配は無かったみたいでよかった。
そのあと、お互いヒマだったので、音怜くんのゲームで遊ぶことになったので
ある。
「ねぇ、音怜くん」
「んー?」
私は、コントローラーを持ったままの音怜くんに話しかける。
でも、未だゲームに夢中なのか、顔は画面を向いたままだ。
「雨、全然やまないね。カミナリはおさまったみたいだけど」
「そーだねー、もしこのままだったら、つぼみちゃんウチに泊るながれに、
なるよー」
さらっと、衝撃発言をした音怜くんに対して、私は全身が電気を駆け巡る感覚に
おちいった。
「ととと、泊る!!? わ、私無理だよっ!?」
「なにが無理なの? 教えてよー?」
意地悪く笑みを浮かべる音怜くん。