ミルフィーユ王子はキュン死しそう



僕はソファから降りると

うるるんの前に、両膝をついた。



そして


うるるんの背中に

腕を回して、抱しめる。




うるるんの感触は、一切ない。



でも……



僕の顏のすぐ真横に

うるるんの顔があって。



僕の瞳には

泣きじゃくりながら短い髪を揺らす
うるるんが

はっきり映っていて。



お互いのゼロ距離感覚が

僕の心臓を駆け上げていく。





静まれ、僕の心臓。



ドキドキマックスで

キュン死寸前だけど、

今だけは、凛とした王子様でいさせて。




大好きな子の悲しみを

温もり以外の方法で

拭い去ってあげたいから。




僕は、うるるんから上半身を放し

安心してもらいたくて、

とびきりの笑顔を浮かべた。