ミルフィーユ王子はキュン死しそう





「教えてくれる? なんで
 うるるんは、泣いていたの?」



僕の言葉に、うるるんは

悲しそうな声をこぼした。



「アメリ様は、私が
 施設育ちということをご存じですか?」



知っているよ。



「施設にいた時に、
 我が家のメイド長の紗和子さんに
 引き取られたんでしょ?」



それで

血のつながってない

親子になったって。



「施設に入る前の私は、実の母と
 二人暮らしをしていたんです。

 母は父親が誰かわからず、私を妊娠して

 誰とも結婚しないまま、
 私を出産したそうで……」



「うるるんは、本当のお父さんに
 会ったことはないんだね」



「会いたいと
 思ったことすらありません」



「そうなの?」



「奇跡的に父親を見つけたとしても、
 俺に子供なんていない!って、
 拒絶されるだけですから」



なんか、うるるんの心の闇

僕が想像していたよりも、深そうだな。