ミルフィーユ王子はキュン死しそう



私を産んだお母さんは、

子供の私を

『恋の邪魔者』だって憎んでいたし。




その後に入った施設は

お祝いなんてしないでって、

私が拒絶をした。



だって



どうせ、私をお祝いしたい人なんて

いないだろうって悲観して、

今より深く、心を閉ざしていたから。




施設から私を引き取った

お義母さんや、お義姉さん達は、


お誕生日パーティどころか

『おめでとう』すら

言ってくれたことはない。




「お祝いしてもらったことがないって、
 本当なの?」



「……はい」



「やったね」




アメリ様は

ヤンチャ笑顔で、両手ピース。




これには私も、

ハテナで重くなった頭が

勝手に傾いてしまう。