ミルフィーユ王子はキュン死しそう




お互い、顔が真っ赤。


お互い、パニックでオロオロ。




黙り込んで、沈黙が流れること1分。



アメリ様は制服をガバッと掴むと、

めいっぱいテレを隠すように

うつむきながら、声を震えさせた。





「桜牙の部屋で着替えて……
 朝ごはん食べて……
 学校に行く支度もしてくるから……」



「……」



「僕がいない間に……
 消えたりとか……
 しないでね……」



「……はい」




「この幸せが消えちゃったら……
 耐えられないからね……僕は……」




そして目も合わせぬまま

アメリ様は、お部屋を出て行った。