好きな子って、本当に私なんですか? アメリ様の記憶回路が 何者かにイジられて、 好きって思い込んでいるだけなのでは? だって私は、ボッチで陰キャなメイド。 アメリ様と話したことなんて、 一度しかないのに…… 「これが僕の正体。 高校では完璧な王子様って 勘違いされているけど…… 本当は、ただのヘタレなんだ……」 「幻滅しない方がおかしいよね?」と、 苦笑いを追加したアメリ様の声が、 わかりやすいくらい震えている。 震えているのは声だけじゃない。 弱々しく丸まった背中も一緒に。