ミルフィーユ王子はキュン死しそう






乙女モードで飛び跳ねる、私のハート。



憧れの人と、お部屋に二人だけ。



この状況に

ざわつき出した心臓が、止められない。




取りあえず、部屋の隅に縮こまって、

アメリ様を瞳に映さないように

目をつぶっていよう!



そう思って

ベッドから離れようとした時。



「な…ん…で……
 僕の部屋に……いるの……?」



私に背を向けたまま

ベッドに寝ころぶアメリ様が、

テレ声でささやいた。



「も……申し訳…ございません。
 目が覚めたら……
 アメリ様のお部屋に立っていて……」



「本物の……うるるん……なの?」



「ゆ……幽霊ですが……」



……って。


私の声が聞こえるんですか?


会話が……成り立ってる?!