ミルフィーユ王子はキュン死しそう



足元をくまなく探しても

辺りを見回しても

桃色の花びらは見つからない。



これはもしや、

花々の中に、紛れ込んじゃったとか?



それなら、この薔薇たちを

かき分けて探して……


「痛っ!」



半泣き状態の僕の手に突き刺さった、

薔薇のトゲ。



さっきのチクよりも重傷で、

手の甲に、

赤い血がツーっと垂れていく。



痛みも傷も、

今の僕は気にしていられない。


「絶対に、花びらうるるんを
 見つけなきゃ!」