ミルフィーユ王子はキュン死しそう




うるるん薔薇の前に

しゃがみ込んだまま、

僕は、目尻をゆるっと下げた。




ねぇ、うるるん。


「これから毎晩、僕はガーデンに来て、
 うるるんへの想いを詰め込んだ歌を
 歌ってあげるね」



そして



「たくさんたくさん、
 花びらをナデナデしてあげる」



お花のうるるんに

底なしの愛を浴びせ続けちゃうから、

覚悟しておいてね。






微笑んだまま手を伸ばし

桃色の花びらをナデナデする僕。



愛おしい想いが伝わるように、

優しく優しく

撫でていたつもりだったのに……



「うわぁぁぁぁぁぁ」



瞳に映った現実がショックすぎて、

僕は、尻もちをついてしまった。





ひゃっ。


ど、どどど……

どうしよう……



薔薇の花ビラが数枚、

取れちゃったぁぁぁぁ。



ヒラヒラって。

虚しい感じに。



まだ半分くらいは

花びらが残っているけれど、

しょんぼりとうつむくように、

花は下向きに。