「空の上から、うるるん、
 このろうそくを
 見てくれているかなぁ?」



「あれから1年だぜ。
 成仏して生まれ変わってるだろ。
 さすがに」



「あの頃は、
 僕が幽霊のうるるんを見えていたって、
 桜牙は信じてくれなかったよね?」



「その話し
 何度、蒸し返せば気が済むわけ?」



「だって桜牙、
 お化けなんてもんは
 この世にいねぇんだよ!って、
 何度も僕の頭をごついてきたから」



「現実重視の俺がだぜ。
 そんな製作費タダ、安っぽい怪奇ドラマ
 みたいな幽霊話を、
 すぐに信じれるわけねぇだろ?」



「僕の幼馴染は、
 目に見えた物しか信じない頑固者だって
 わかっていたからいいんだけど」



「はぁ? 
 俺をけなしてんのか、こらぁ」



「アハハ~ 
 もう、桜牙。
 ムキにならないの」



「オマエが、俺を
 おちょくってくるからだろうが」



「アハハ~
 ごめん、ごめん」



「ったく。
 オマエが、なつっこい笑顔の
 持ち主じゃなかったら、
 今頃、頭勝ち割ってたぞ」



「僕以外の男に、心を開けなくせに」



「親友ぶるな」



「だって、親友じゃん」



「ウッザ」