もう1年以上
必死に祈り続けているものの
神様は、僕の願いを叶える気は
無いみたい。
今日も
うるるんを感じられないまま、
一日が終わっていく。
長い足を組み
ベンチに座っている桜牙が、
ぶっきらぼうな声をあげた。
「アメリってさ
毎日毎日、ご苦労な奴だな」
「ご苦労ってなに?」
「ろうそくに火をつける作業だよ。
そのろうそく、
何個あるんだっけ?」
「999個」
「多すぎ。
1個でよくねぇ?
全部に火をつけるのに、
毎日30分以上かけてんじゃん」
「999個に意味があるの」
それにね
これしか
行き場のない僕の想いを、
うるるんに伝える方法が
見つからないからね。



