「最初に会った時は、
暴力をふるうお義父さんとのことで
生きることに絶望していて。
『死にたい、死にたい』って
泣いてばかりだったけど。
ここ数日で、彼女は強くなったんだよ」
「桃ちゃんって、か弱そうに見えて
芯がしっかりした子ですからね」
「お義父さんのせいで、
自分の人生を台無しにしたくない!って
思うようになったんだって」
驚くほど成長したんだよ、彼女は。
罪を暴くため、
お義父さんの言動や行動を
録画するようになったし
体を触られる行為が嫌だって、
お義父さんに
はっきり言えるようになった。
でも……
今、桃ちゃんは僕のお屋敷にいる。
客間のベッドで、
泣きはらした目を乾かすように
熟睡をしている。
涙の原因は、僕なんだ。
付き合ってくださいって告白されたのに
僕は振ってしまったからね。
だって、僕が大好きなのは
うるるんだけ。
その想いは、どんなことがあっても
揺るぎようがないから。



