ミルフィーユ王子はキュン死しそう




軽蔑の眼差しを

僕に突き刺した桜牙。



彼の冷たい視線に

冷汗が僕の首筋を伝う。





桜牙は僕の世話係。


僕の父に雇われた、居候。



でも



『百合園家のシェフは、
 全員、男にしてくんない?

 俺、璃奈以外の女が作る料理、
 一切食べないって決めてるんで』


僕の父さんに、注文を付けてきた大物。




そんな態度のデカい桜牙だけど


『璃奈が好き』


海よりも深い愛情を

彼女だけに向けている姿は、

僕も尊敬している。





桜牙の彼女に一途なところは

見習いたいなって、

思っていたはずなのに……



僕のうるるんへの愛が、

薄れているってこと?




「あのメイドも、空からオマエのこと見て
 ミルフィーユ王子は、浮気男だったって、
 幻滅してんじゃね? マジで」




呆れたように

両手を広げた桜牙を見て、

顔が青ざめていく。