「桃は耐えられなくても、
ウルなら、耐えられるでしょ?」
「えっ?」
「あなたはもう、幽霊。
絶望だらけの人間界から、
すでに逃げている。
でも桃は違う。そうでしょ?」
……そう
……だけど
「桃は人間です。
暴力的な父親との縁も
完全には切れぬまま
無視するクラスメイトと顔を合わせ
どんなに辛いことが襲ってきても、
人間界の荒波の中、
生き抜かなければいけない」
せっかくアメリ様が
あらゆる手を尽くしてくれたお陰で
「桃ちゃんが、
心から笑えるようになったのに……」
「その幸せをぶち壊すのが
唯一の友達・ウルだと知ったら、
桃は絶望の沼から、
一生這い上がれないでしょうね。
可愛そうに」
「……うっ」



