このお屋敷の御曹司
百合園 雨璃様は
私と同じ高校3年生。
すらっと長い手足に、真っ白な肌。
「みんな、おはよ」
上品な甘い笑顔を
学校のみんなに、振りまいたと思ったら
「重たいでしょ?
その段ボール、
僕が理科室に運んでおくよ」
困ってる人を見つけては
スマートに手を差し伸べる、優等生。
「図書室に本を返すのを、忘れていたよ。
期限が過ぎてるけど、
図書委員長、許してくれるかな?」
テヘっと舌を出し、
次男特有のなつっこさで
友達との距離を詰めたりもしていて
『大人っぽい優雅さ』と
『ワンコ系のかわいらしさ』
2つの究極な魅力が
積み重なっているところから
学校では
『ミルフィーユ王子』と呼ばれ、
ファンクラブがあるほどの人気者。