桃ちゃんも去った公園で
雨の中、立ち尽くす私。
そんな私の前に、
ふわりと死神が舞い降りた。
「ウルまだ、僕の妻になる覚悟は
できませんか?」
シルバーの長い髪を耳に掛けた
ギルアさんは、
苦しそうな瞳を私に向けている。
数日前、ギルアさんに言われた。
『一度、成仏すれば、
人間として生きていた頃の辛い記憶を
全て消し去って差し上げます。
だから、死の国で
僕の妻になってくれませんか?』って。
私を産んだ母への、
恩返しがしたいからって。
もちろん、すぐに断ったよ。
私の恋心は、まだ
アメリ様に囚われたままだから。
でも……
正直、わからない。



