「雨璃さんって、おっとり王子様顔なのに、
悪はきっちり成敗しちゃうんだ。
戦隊ヒーローみたい」
「アハハ~。
こんな弱そうなはヒーロー、
存在しちゃダメでしょ?
お腹に一発食らっただけで、
僕は失神しちゃうよ」
「私にとっては、
間違いなくヒーローです。
私がどん底人生から這い上がれるように、
一生懸命考えてくれて」
「まだまだだよ。
桃ちゃんのお義父さんは
相変わらずでしょ?」
「ええ。
昨日も『俺に逆らうな!』って、
頬をはたかれましたけど……」
「酷いね。
痛かったよね?」
「子供の頃からだし、
慣れっこですから」
「……桃ちゃん」
「雨璃さん。
辛そうな顔をしないでください。
お義父さんに暴力を振るわれた
証拠動画を撮るのに、
成功しましたから」
「僕と会って、
たった5日しかたってないのに。
桃ちゃん、強くなったね」
「ほんとですか?」
「表情だって明るくなったし。
笑顔だってキラキラしてるもん」
「……嬉しい」
「フフフ。
僕も嬉しいよ」



