「僕は、うるるんに
死んで欲しくなかった。
でも、地獄の中で
必死に唇を噛みしめながら、
耐え抜いて欲しいとも思わない」
せめて死ぬ前に
僕に相談してくれていたら、
うるるんを嫁がせない道を
探せたのに……
「人情味あふれる、
どっちつかずの優回答ですね。
だからアメリは、
親に失望されるのです」
「……なっ」
「大事な場面で、
スピーディーに決断できない。
あなたの兄の快晴さんは、
多角的に現実を捉え、
瞬時に判断する度胸がある方なのでしょ?」
「兄の話しは、しないでくれ!」
「優しさだけで、会社のトップに
立てると思い込んでいるなら、
百合園財閥の次期社長の座は
手放したらいかがですか?
おめでたい脳をフル活用して、
幼稚園の先生になることを
お勧めしますよ」



