『そうだよね。
雨って、風情があるしいいよね』
『私の名前に「雨」の漢字が
入っているからっていう……
単純な理由なんですけど……』
『名前繋がりで好きっていうのも、
良いと思うよ』
『それに、アメリ様の名前にも……
雨が入っていますので……』
『そうだね。
僕の名前にも……』
……ん?
今のって……
『どういう……意味?』
『ひゃっ!!
へへ…、変なことを言ってしまい
申し訳ありませんでした。
私は、別の仕事がありますので……』
ピンクになった顔を
長めの前髪でカサカサ隠して、
ぴゅーッと走り去ってしまった
うるるん。
これが、僕の初恋のつぼみが
ふんわり開いた出来事で。
僕の心の宝箱に
大事にしまっておいた、
初恋の甘酸っぱい思い出。
脳内スクリーンに映し出しただけで
あの日の
めいっぱいテレていたうるるんに、
今でも心がざわめきだして
キュンキュンしてしまう。



