「僕の家のことは、関係ないでしょ!」
「あらあら、
声を荒らげないでください。
せっかくの満月が機嫌を損ね、
輝きを弱めてしまっては、
風情が無くなりますからね」
見惚れるほど、綺麗で大きな満月。
夜空に浮かぶ彼の
この世の物とは思えない美しさは、
満月に引けを取らないほど。
そんなイケメンの腕の中に
僕の大事な人が包まれているなんて……
見ているだけで、嫉妬で狂いそうだよ。
早く、うるるんを奪い取らなくちゃ!
僕は彼に向かって、声の矢を放つ。
「キミは、何者なんだ!」
月夜に浮かんでいるし。
僕の家庭事情も
事細かに知っているなんて。



