忌まわしい過去に、体が震える。
『お母さんを死に追いやったのは私』
『私さえいなければ、
お母さんは素敵な恋人と
一生幸せに暮らせたんだ』
その現実に、呼吸が荒くなってしまう。
息の吸い方がわからなくなって。
嗚咽が止まらなくて。
泣き崩れるように、その場にしゃがみ込む。
襲われた過呼吸のせいで、
意識まで飛びそうに。
その時。
「う……、うるるん?
ひゃっ? え? 泣いてる?
だだだだ……大丈夫?」
慌て声を震えさえたアメリ様が、
私の元に駆けて来た。
「僕が急に、いなくなっかったから
泣いてるの?」
ちっ…、違います。
アメリ様は、何も悪くないんです。
そう伝えたいのに
子供の頃から私を縛る
母との忌まわしい過去が、
薔薇の棘のようにささり
私の心を痛めつけてくるから、
涙が止まらない。



