「いや、気になって....どうなの?」
いるの?と聞いてくる翔吾に好きだと伝えたかった。
だけどそんな勇気はなくて言えずに下を向き別の言葉が口からでる。
「なんで翔吾に言わなきゃいけないの!いようがいまいが翔吾には関係ないじゃん!」
それはあまりにも可愛げのない言葉。
言った瞬間にハッと我に返る。
「あ、あの翔───」
「関係あるよ...俺、鈴本のことが好きだから」
え───っ!
──好き?
夕日が差し込む教室で翔吾が赤くなりながら私に伝えた言葉。
夕日のせいで赤く見える。
だけど夕日のせいなんかじゃなくて....



