それは強固なもので、何にも代え難いのだから愛おしい。
「顔を上げて、頭は下げないで。私はあなたたちと対等なんだから。私の方こそ至らないところばかりだろうけど、良好な関係を築けたらいいと思ってる」
いちばんに頭を下げた彼の頬に手を当てて、笑って返してあげれば頬の熱が上がる。
こんなにも大切な人たちがいるのだから、修人もまた稀有な存在であることを誇って欲しいと思う。人望は財産足り得るのだから。
動きを止めたままの彼は頬を赤くさせたままで、もしや熱でもあったのだろうかと眉を寄せれば、不意に目元を大きな手が覆った。
「はいはい、お前らが修人のこと大好きってことは伝わったから、な?」
確認するまでもなくその手はレオのもので、目元を覆ったままに後ろへと引っ張るからバランスを崩してしまう。その拍子に手は離れて宙を彷徨うのを別の手が握り、背中はレオの胸に当たって落ち着いた。
この男は人の行動を制御しないと気が済まないのだろうか。
目元を隠す手が離れ、広がる視界には赤かった顔を青くする男たちがおり、レオはと言えばにこやかに笑っている。彼らをいじめるなと言っても意味はないのだろう。
ため息をつくだけでレオから離れれば、唐突に倉庫の出入口の扉が開かれた。乱暴に開け放たれたそこには青い髪の男――蒼が立っており、しんと静まり返る中進んでくる彼に自然と人の波が裂けていく。
「顔を上げて、頭は下げないで。私はあなたたちと対等なんだから。私の方こそ至らないところばかりだろうけど、良好な関係を築けたらいいと思ってる」
いちばんに頭を下げた彼の頬に手を当てて、笑って返してあげれば頬の熱が上がる。
こんなにも大切な人たちがいるのだから、修人もまた稀有な存在であることを誇って欲しいと思う。人望は財産足り得るのだから。
動きを止めたままの彼は頬を赤くさせたままで、もしや熱でもあったのだろうかと眉を寄せれば、不意に目元を大きな手が覆った。
「はいはい、お前らが修人のこと大好きってことは伝わったから、な?」
確認するまでもなくその手はレオのもので、目元を覆ったままに後ろへと引っ張るからバランスを崩してしまう。その拍子に手は離れて宙を彷徨うのを別の手が握り、背中はレオの胸に当たって落ち着いた。
この男は人の行動を制御しないと気が済まないのだろうか。
目元を隠す手が離れ、広がる視界には赤かった顔を青くする男たちがおり、レオはと言えばにこやかに笑っている。彼らをいじめるなと言っても意味はないのだろう。
ため息をつくだけでレオから離れれば、唐突に倉庫の出入口の扉が開かれた。乱暴に開け放たれたそこには青い髪の男――蒼が立っており、しんと静まり返る中進んでくる彼に自然と人の波が裂けていく。
