『熱中症、いきなり俺の目の前で意識を失うから心臓が止まるかと思ったぞ、症状が軽くてすんだが、死ぬ危険性だってあるんだ』
私は慣れない炎天夏の中、夢中で水分も取ることも忘れていた。もしあのまま一人だったらと背中がゾクッとする。
『もう少し寝たほうがいい…側にいるから』
優しい声がふってくる。
本当に側に居てくれるの?どうして大切な家族より私を優先してくれるのか分からないよ。
眠りから覚めた時、側に居てくれなかったら私……、もう立ち直れないかも…?
そっとベッドへ体を横にしてくれようとしてくれている。
頭も身体も確かに眠りたい、でも、心が寝るなと叫んでいる、私は小さく首を左右にイヤイヤと意志表示を…
『医者の言うことは聞くもんだ』
それでもイヤイヤと首を振る。
先生は観念したように言葉を続けた。
『桜陽に会いたくて、何度も、何度も、向日葵さんにお願いして最後は折れて話をしてくれた。全ての……、誤解を解きたくて。』
「ご……か……い……?」
『あ〜〜そうだ……』



