今、19時だから19時半には着くよね....
「そんなことより桜良、僕とお茶でも──」
「ごめんなさい奏くん!今日はこれで失礼します!」
ペコッと頭を下げて急いで車へと戻った。
「杉下さん星園ホテルへ向かってください!」
「かしこまりました」
──プルルルッ、プルルルッ
優くんの携帯を鳴らしても出る様子がない。
まだ食事中かな....
そうだったらすごく失礼だよね。
窓を眺めていると車のスピードが落ちる。
「少し渋滞していますね....」
まさかの渋滞にハマってしまった。
ここからの距離なら走った方が早いよね....
「杉下さん下ろしてくださいここからは走っていきます」
「え、お嬢様!お待ちくださいもう少ししたら動くはずです」
杉下さんの助言を無視して私は車をおりて走った。