泥甘な恋に溺れて



敷地内を歩いて行くと執事さんがドアを開けて私を出迎えてくれた。





「ありがとうございます、あの!優く───」



「桜良?」



広い階段から降りてきた奏くん。



私は優くんがいるかを聞こうとしたら遮られてしまった。



「君下がって、桜良の話は僕が聞くから」


と言ってスっと手を上げて執事さんを持ち場に戻らせた。


「かしこまりましたお坊ちゃま....」




「それでどうしたの桜良?急にくるなんて珍しいね」


ニコニコと笑顔で聞いてくる奏くん。



「あの、優くん居ますか?」


「......優真?」



「はい、」



「.....優真なら出かけてるよ」


え、外出中....



「なんでも、お爺様が優真の誕生日を祝うとかで.....星園ホテルで食事してるよ」



星園ホテル....


ここから車で30分位のところだよね....