「時間ってあっという間ですね....」
ポツリと独り言のような大きさで言った。
「ふふっそうだね....」
奏くんといるのが楽しくて名残惜しい....
来年は奏くんと一緒に回れない.....
そう思うと時間が止まって欲しいと思ってしまう。
「寂しいです....」
奏くんが大学生になればもっと会えなくなる。
そんなの嫌だ....
「そんな顔しないで桜良、僕はいつも桜良のそばにいるよ....」
私を宥めるように頭を撫でてくれる。
「それに今日はまだこれからじゃない?」
ニコッと笑顔でそんなことを言う奏くん。