とは言ってもほぼ自分の家へ帰るようなもの。
私と奏くんの家はお隣同士で
2軒ドオンっと大きい家が並んでいる。
まぁ奏くん家程ではないけど、うちもかなりの大きさではあると思う。
東雲家は世界でもトップの方に君臨する財閥。
昔、奏くんの家へ遊びに行った時迷子になったのを今でも覚えてる。
それくらい奏くんの家は広い。
「桜良、ほんとに寒くない?」
奏くんのうちへ向かっている途中で聞いてくる。
「はい、大丈夫です」
たとえ寒くても奏くんの手を煩わせるわけにはいきません!
「はぁ、そんなこと言って手、赤くなってるよ....?」
そッと奏くんが私の指先に触れる。
「ほらやっぱり冷たい」



