「こんな姿見せるのは優くんだけですよ....」
こんな子供っぽい姿は奏くんに到底見せられない。
歳だって二つも離れてるのに....
ふと、優くんの方を見ると赤面して固まっていた。
「優くん....?」
急にどうしたんだろう....風邪かな?
「見んなっ!」
え、えっ? なんで?
優くんの手で目が塞がれて何も見えない。
「はぁーもういいぞ」
それから少ししてやっと優くんから解放された。
「もう、なんだったんですか〜!」
「どうせ桜良に行っても意味わかんないから言わねぇよ」
スタスタと先を歩く優くん。
「話してみないと分からないじゃないですか〜」
「いーや絶対!わかんないね!」
「分かります〜っ!」
「あっそ」
そう言うと優くんはピタッと止まってこちらを振り向いた。