ふっと優しく笑う優くん。
まるで愛おしいようなものを見るような優しい目をする。
「あ、あのもう話しても大丈夫です....」
向き合うような体制でずっと優くんの腕が腰にまわっていて、身体の距離がゼロセンチ。
いくら幼なじみでも少し恥ずかしい....
「あ、あぁ悪ぃ」
「それじゃあ今度こそ行きますね。優くん今日はありがとう」
「気をつけろよ」
頭をわしゃっとされる。
「はい!」
優くんが見送る中私はお稽古へと急いだ。
まさか彼に一部始終見られているなんて私は夢にも思わなかった。
それが後々大変な誤解を生むとも知らず──