泥甘な恋に溺れて



きっとこんなんだから奏くんにも振り向いて貰えないんです....




「いい加減俺の方も見ろよ....ボソッ」



優くん今なんて.....


「なにやってるの?」




ビクッ!とさすっていた優くんの手が止まる。



扉の前で腕を組んで立っている奏くんの姿。



お電話終わったんですね....



そう思っているともう一度奏くんがドスの効いたよな声で



「ねぇ、なにやってるの?」



いつもとは明らかに違う奏くんにビクッとする。



奏くん怒ってる?



顔は笑っているのによく見ると口元がひきつってる。