それから少しして2人は抱きしめ合って泣いていた。
ここにずっと俺がいるのは悪いと思いそっと席を外した。
その後のことはどうなったのか分からない。
だけど、絶対に上手くいったに違いないと思う。
──その日の夜。
「優くん夜分遅くにごめんね」
桜良が俺の部屋へとやってきた。
「どうしたんだよ....」
そう聞いては見たものの桜良が何を言いたいのかはわかっている。
きっと今日のことについて話すに違いない。
俺は何故かそう確信していた。
「優くんには言っておこうと思って....萌奈ちゃんイギリスに行くことにしたんだって....」



