泥甘な恋に溺れて



結局私の勉強が終わるまで優くんはこちらを睨んでいた。




私はその圧を感じながらも奏くんに勉強を教えてもらった。




「うん、よくできてるね桜良」



頭をぽんぽんとしながら褒めてくれる奏くん。



その綺麗な手が頭に触れる度にドキドキと鼓動が速くなる。





──コンコンッ


「失礼します、奏お坊ちゃまお爺様さからお電話です」




「....あぁ今行くよ、ちょっと席を外すね桜良」



「は、はい!行ってらっしゃいませ」



....奏くん、今一瞬表情が....



「お前さ、いつまで兄貴のこと好きでいる気なの?」



「な、なんなんですか突然!?」


突拍子もなく......