泥甘な恋に溺れて





桜良もちょうど先生に捕まってたみたいで話が終わったところに出くわした。







いつ話しかけようかと伺いつつ人気が無くなるのを見計らって話しかけることにした。








「桜良はどこ行く気なんだよ....」




階段を上がってまっすぐ進んでいく。





やっと人気が少なくなり話しかけようとしたら一角の教室のドアが開いた。




──ガラガラッ







「あっ、やっぱり桜良だ!」







「奏くん!」







「さ、おいで桜良」







さっきまで暗かった顔がパアアっと明るくなった。







生徒会室....









この時間この教室を使うやつはいない。





今頃二人は仲良く一緒に昼を一緒にしてるだろう....







悔しい.....






結局今も昔も桜良を助けて笑顔にできるのは兄貴しかいなのかよ...ッ











結局午後の授業は出る気になれなくてサボった。






放課後、クラスの人が帰ったのを見計らって自分の鞄を取りに行った。