泥甘な恋に溺れて




最後にボソッと言っていたあの言葉はなんだったんだろう....








兄貴も桜良のこと好きなはずなのにこうやって俺にチャンスを与える。







いや、桜良が悲しまないように手を回してるってとこが妥当だろう....






ほんとにまわりくどいやつ....







俺にチャンスを与えたこと後悔させてやるよ兄貴!













──後日。







「優真くん!おはよう〜!」





朝からニコニコと嬉しそうによってくる桐崎。





正直もう一緒にいる理由はない。






はっきりいって女は苦手だ。








こいつは何となく見た感じ、桜良と雰囲気が似ているが全く違う。





「あぁはよ、俺急ぐから」







変に優しくすると帰って好意があると思われるから前と同じように無関心に接した。








「ねぇ優真くん、今日優真くんの家行ってもいい?」








急ぐって言ってるのにも関わらず腕を掴んでくる。





うぜぇ




こんなとこ桜良にでも見られでもしたらさらに誤解され──っ!





「桜良....」



はぁ、最悪だ.....




桜良は俺たちを見るなり顔を逸らして教室に向かってしまった。